一本杉白山神社
神社の創建は不詳だが、大宝年間(701~704年)、役小角が白山の遥拝所としたのが始まりとの謂れが残る。飛騨の国主 金森氏が社殿の再建に尽力し社領4石が寄進されている。金森氏移封後、高山は天領となり、飛騨を治める代官や郡代が神社を庇護した。
拝殿が市指定文化財となっている。神社建築には珍しい方形造の建物で、別名大成院といった。神仏混交時代の建造物であることがわかる。拝殿は慶長年間(1596~1615年)に創建され、天保10年(1839)に再建され、その時の大工棟梁は小笠原喜四郎であったことが棟札に記されている。昭和52年には、拝殿の床板、縁側などの小修理と、接続する両脇殿、渡殿の解体修理を行なった。また、渡殿に接続する指定外の建物・本社覆殿の改築も行なっている。
境内にある杉の木が天然記念物に指定されている。根元の幹周囲14m、目通り幹周囲7m、樹高約25mである。江戸時代に落雷があって地上5.5mのところに傷がみられるが、古樹の割に樹高が低いのはこのためと思われる。幹には空洞部があるものの、枝がよく茂っている。古来より神木として尊崇され、「逆杉」または「一本杉」と呼ばれている。一本杉の名は神社名や地名としても用いられている。
- エリア
- 飛騨
基本情報
- 住所
- 岐阜県高山市八軒町3-9
- 駐車場(普通自動車)
- なし