日本一暑い街、多治見周辺の冷たい「ころうどん」おすすめ4選!
- 西村知穂
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ころかけうどん発祥の店「信濃屋」(多治見市)
元祖「ころうどん」の店と言われる「信濃屋」は、1930年(昭和5年)に創業。名古屋のうどん屋で修行をしていた先代が、戦前、親方から暖簾を分けてもらったのが始まりだそうですが、空襲でお店が全焼したことで多治見に疎開し今に至るとのこと。当時は、あたたかいうどんが主流でしたが、常連さんが食べていた「ころかけうどん」の方が美味しいという話になり、メニューに加えることに。今や、季節に関わらず、お客さんのほぼ100%が「ころかけうどん」を注文されているそうです。一見、民家のような店構えと、昭和感溢れる店内に郷愁を感じます。
メニューは、「ころかけ」「うどん(温かいうどん)」「支那そば」の3つ。「ころかけ」の麺は極太で、もっちりしているのに、次第に溶けていくような滑らかな食感にびっくり。そこに、甘めの「つゆ」が絡んで、思わず目を見開く美味しさ。手作りのうどんは、2時間くらい手でこね、1時間茹でているとのこと。おつゆは飲み干せる美味しさで、不思議ともう一杯食べたくなる、まさに「体が求める味」でした。ちなみに、支那そばも絶品!べーめんでも、ビーフンでも、ラーメンでもない唯一無二の味がここにはあります。
名物 天ころうどん「す奈は」(多治見市)
多治見市宝町にある手打ちうどんの店「す奈は」は1973年(昭和48年)創業。先代が坂上町ではじめた本店の開店時に、当時、高校生だったご主人が「す奈は」のうどんを食べて、その美味しさに感動。店でアルバイトをするほど惚れ込んだ味を、今に受け継いでいます。13時くらいに伺いましたが、店内はお客さんでいっぱい。行列もできていましたが回転が良く、すぐに入ることができました。賑やかな店内で、どんな「ころうどん」に出会えるのか期待が高まります。
ここで食べて欲しいのが名物の「天ころうどん」。冷たいうどんに乗っている、大きなエビ天がインパクト大!写真映えもします。冷たい水でしっかりしめられたうどんは、コシがあって、のどごしも最高。おつゆは甘くて濃いめでしたが、卵で混ぜればまろやかに、わさびを混ぜればさっぱりと、全部混ぜれば旨味たっぷりのいろんな味が楽しめる、美味しいころうどんですよ〜。
絶品!とろろ御飯 ころうどんセット 手打うどん「郁兵衛」(土岐市)
土岐市にある手打ちうどん「郁兵衛」は、陶器の卸業をしていたご主人が、なんと、還暦から始められたうどん屋です。祖父母の隠居の家だったという築65年の古民家で週4日、お店を営んでいます。きっかけは、営業で訪れた水沢うどんのお店。手打ちでやっているのが面白そうだと思ったご主人が、自ら志願しノウハウを教わり、出張先の四国でうどんの食べ歩きをしながら、うまいと思った粉を見つけると飛び込みで分けてもらい、開業に至ったとのこと。こちらでは、そんなご主人の情熱から生まれた「ころうどん」が味わえます。
そんな「郁兵衞」のイチオシ!ころうどんは、「とろろ御飯 ころうどんセット」。こだわりのころうどんと合わせて、地元産の自然薯を使ったとろろ御飯も楽しめます。まずはそのままで味わって、お好みで安曇野産のワサビ、大根おろし、卵は黄身だけ入れて味わうのがオススメ。うどんはコシがあって美味しく、生ワサビは自分ですりおろすので香りが良く、大根おろしや卵もついて栄養満点。あえて濃い目に擦っているという自然薯の味付けが絶妙で、ご飯も進みました。寡黙で優しいご主人と明るい奥様の人柄も魅力の郁兵衞に、またいくべ〜!
ころちゅう!「 妻木屋」(土岐市)
JR土岐市駅前商店街にある、大正15年創業の手打ちうどん「妻木屋」。朝9時からやっているこちらのお店では「ころうどん」と「中華そば」の2品を同時に注文する「ころちゅう(ころ中)」が大人気。え?麺と麺?と思いましたが、これが、妻木屋さんでの定番だそうです。「とにかく丁寧に作る」をモットーにやられているという妻木屋さん。麺は手作りで、出汁は節から仕入れ、毎日必要な分だけ削ってブレンドしているそうです。
ころうどんには、もれなく「青とうがらし」がついてきますが、まずはそのままいただきます。平麺はツルツルしていて歯ごたえがあり、優しい甘みの出汁と白ごまの香りが体を癒してくれます。さらに、青とうがらしを加えると刺激が加わり、汗がす〜っと引いていく感じがします。中華そばは、ホッとする昔ながらの味。どちらも楽しめて大満足でした。人当たりの良いご夫婦が営んでいる、あたたかい雰囲気も魅力のお店です。食べたい方は、ぜひ常連さんっぽく「ころちゅうで〜!」と注文してくださいね。