【岐阜・大垣】水門川のほとりの古民家「ミドリバシ」、5店舗が入るシェアスペースにリニューアル!
- 各務ゆか
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「ennoieミドリバシ」とは
「ennoieミドリバシ」は、大垣市役所から南へ徒歩約3分。色とりどりの錦鯉が群遊する水門川のほとりにある築70年の古民家です。2016年に映画化された大垣が舞台のアニメーション映画「聲の形」の聖地ともなっている桜とのコントラストがきれいな「美登鯉橋」のすぐ目の前に建っています。
60年前に持ち主が関東へ引っ越し、長期間空き家になっていたところを、地元で空き物件を活用したまちづくりに取り組む設計会社「現代設計事務所」が改修。2019年からレンタルスペースとしての事業が始まりました。
かつては、不定期のマルシェや場所貸しスペースとして営業していらっしゃった「ennnoieミドリバシ」ですが、定期的に皆が集える場所を目指し、今回のリニューアルで1階に菓子や料理などを作れる厨房を備え付けた5つのシェアキッチンのあるスペースに改修されました。継続的にお店を開く「MEMBER’S SHOP」が5店舗入店し、週末はいずれかの飲食店が営業するようになりました。
2階には雰囲気の良い和室が。飲食スペースとしての利用の他、ヨガや英会話などの教室を開くことができるレンタルスペースとしても利用されています。水門川を見下ろしながら食事を楽しめるカウンター席もあり、とても素敵なスペースです。
■店舗情報
店名:ennnoieミドリバシ
住所:岐阜県大垣市西外側町2−46
駐車場:なし、近隣駐車場を利用
【MEMBER’S SHOP(1)】ベトナム料理とナチュラルワインのお店「楚々罔象(そそみずは)」
施設のシェアキッチン内で長期的に店を構える「MEMBER’S SHOP」は5店舗あるのですが、その1つが、ベトナム料理とナチュラルワインのマリアージュを楽しめる「楚々罔象(そそみずは)」。ベトナム出身のファム ホァイ リンさんが開いたお店で、本場の味を提供しています。
ランチタイムには日替わりのフォーをいただくことができます。具材たっぷりで優しいスープの味わいが癖になる一杯です。器にはベトナムで買い付けてきたという民芸品のソンベ焼きを採用。淡い黄色や生成りといった自然な色合いが素敵です。
野菜は関市下之保にある自社ファームで育てたものを使っており、農薬、化学肥料不使用にこだわったものとなっています。料理にも添加物を使っていないのも特徴です。
夜にはベトナム料理が少しずつ盛られた「本日のベトナミーズアソート (日替わりプレート)」が登場。生春巻きの他、バインミーシュウマイ 、塩エビ、ベトナム風サラダなどが盛られ、ワインのアテにもぴったりです。
「今のベトナムのリアルを体験してほしい」という店主の思いの元、ワインとのマリアージュを楽しんでもらう店のスタイルに。現在ベトナムの都会では、おしゃれなカフェで女子会を楽しんだり、夜はワインを片手に語らうのが普通のスタイルになっているのだそう。
その雰囲気をお店でも味わってもらうため、ナチュラルワインの飲み比べチケットを用意。さくっと一杯飲んで帰りたい時などに使えそうです。
■店舗情報
店名:楚々罔象(そそみずは)
営業日:金土日(日はランチのみ)
営業時間:ランチ11:00〜14:00、ディナー17:00〜21:00
【MEMBER’S SHOP(2)】焼き菓子とケーキのお店「patisserie pipé(ピペ)」
スイーツのお店「patisserie pipé(ピペ)」も入店しています。岐阜のパティスリーで3年修行した森美帆さんが「自身が美味しいと思うスイーツを追求したい」という思いで開いたお店です。
ショートケーキには現代の小麦の原種と言われるスペルト小麦を使用。普通小麦に比べて栄養価は高いものの、グルテン性質が違うために扱いにくいというパティシエの腕が試される小麦ですが、森さんは試行錯誤を重ね、小麦の風味がきちんと感じられるケーキに昇華。ぜひ一度食べてもらいたいショートケーキとなっています。
小麦粉を使わずグルテンフリーで低温でじっくりと作ったガトーショコラもおすすめ。テリーヌのような口溶けとガトーショコラのような柔らかさが実現されており、1つのケーキから2つのケーキを味わっているような感覚になるのも楽しいポイントです。
その他のケーキもベーキングパウダーを使わず、きび糖を使うなどこだわり抜かれた品ばかり。ショーケースの中には常に4~5種類の生ケーキが揃い、クッキーなどの焼き菓子も豊富。テイクアウトのみの営業なので、手土産やおうちでのご褒美時間のお供にしたい品を見つけたい時、ぜひ訪れてみてください。
■店舗情報
店名:Patisserie pipé(ピペ)
営業日時:土日13:00~17:00 ※詳細はお店のInstagramで確認
【MEMBER’S SHOP(3)】ラテンスパイス料理 「La Picá Latina(ラ・ピカ・ラティーナ)」
次に紹介するのは、ラテンスパイス料理「La Picá Latina(ラ・ピカ・ラティーナ)」です。店主の清水美有さんが留学先のアメリカで出会ったチリ人女性に影響を受け、ラテン料理とラテンの自由な生き方を岐阜の人にも伝えていきたいという思いでオープンしたお店。岐阜ではあまり触れる機会がない料理と出会えるのが嬉しいポイントです。
チリとペルーの料理をメインに構成されており、現地でよく使われるクミン、オレガノ、唐辛子をはじめ、様々なスパイスを使った料理を展開。例えば、本日のプレートのメインとなっているチリの家庭料理「カスエラ」は、垂井町の「nekko farm」や「たるい惠farm」などから仕入れ、大きめにカットされた無農薬野菜や桜姫鶏(さくらひめどり)が入る煮込み料理。意外にも日本人の口に合います!
その他にも、ペルーのスーパーフード・キヌアのマリネや、ペルーの茹でじゃがいもの黄色唐辛子チーズソースがけ料理「パパ・ア・ラ・ワンカイーナ」など珍しい料理がたくさん。新しい食を通じた南米との出会いがある「La Picá Latina」。ぜひ行ってみてください!
■店舗情報
店名:ラテンスパイス料理 La Picá Latina(ラ・ピカ・ラティーナ)
営業日時:木金土11:30〜18:00 ランチ&カフェ
【MEMBER’S SHOP(4)】お酒と小料理「はごろも発酵食堂」
次に紹介するのは「はごろも発酵食堂」。店主の岡田亜耶羽さんが自身の出産を機に食を見直したことと、受験生である娘さんが食に興味があり自分の背中を見せるためにも”親子起業をしてみよう”というのがきっかけで開店したお店です。発酵食品や食材などにこだわったメニューを取り揃えています。
オープニングメニューの「はごろも御前」には発酵食品がふんだんに使われています。メインの塩麹ハンバーグは塩麹を使いつなぎを使っていないのが特徴。酵素の力でふっくらと柔らかくジューシーに仕上がっています。その他にもおからの味噌ポテトサラダや塩麹漬けで低温調理されたはごろも鶏ハムなど体が喜ぶメニューばかり。
お漬物や付け合わせのお野菜には岡田さんの滋賀の両親が育てる野菜や、垂井町で無農薬野菜を育てる「nekko farm」さんのものが使用されています。
白米は、滋賀県で開発された環境こだわり米「みずかがみ」を使用。南部鉄器羽釜で炊くことでふっくらつやつやのご飯に仕上がっています。塩麹で旬の食材の味を楽しむはごろもスープも滋味深い味わいです。
夜は日本酒なども並び、小料理とお酒を楽しめる『月よみ』というお店に。岡田さんの明るい人柄と美味しく健康的な料理に、定期的に癒されに行きたくなる人続出中です!
■店舗情報
店名:はごろも発酵食堂
営業日時:ランチ&テイクアウト 木金土11:00~14:00、ドリンク&お惣菜 木金土 準備後〜18:00、お酒と小料理『月よみ』金土17:00〜21:00
【MEMBER’S SHOP(5)】直火焙煎豆&テイクアウトコーヒー「華きりんコーヒーロースター」
最後にご紹介するのは「華きりんコーヒーロースター」。路地裏STANDとして、メインの建物に隣接する形で自家焙煎のコーヒースタンドをオープン。大垣で25年間自家焙煎にこだわった焙煎所を営む児玉淳さんのお店で、テイクアウトのコーヒーを楽しむことができます。
児玉さんが焙煎機で丁寧にじっくりと時間をかけて焙煎したコーヒーは香りも豊か。生産から加工・品質まで徹底管理された安心で安全なスペシャルティコーヒーのみを扱っていらしゃるのもポイントです。
自家焙煎してから1週間以内のコービー豆も販売していらっしゃるので、テイクアウトで飲んでみてお気に入りの豆を購入するのもありです。お散歩途中で立ち寄り、美味しいコーヒーを片手に大垣観光をするのもおすすめです。お気に入りの一杯を探しにぜひ立ち寄ってみてほしいコーヒースタンドです!
■店舗情報
店名:華きりんコーヒーロースター
営業日時:木金土11:00〜17:00
まとめ
目の前には水門川が流れ、四季折々の景色を楽しめる広場と桜並木が続く光景を建物内からも眺めることができる「ennoieミドリバシ」。少し歩けば「大垣市奥の細道むすびの地記念館」にも行くことができ、大垣市を観光する際の立ち寄りスポットとしても重宝しそうです。また、常に複数の店舗が営業しているので、何を食べようか選ぶフードコート的な楽しみもあります。一緒に行った人それぞれの好みで食事を選ぶのもよし、シェアして楽しむのもよしです。とても雰囲気のいい古民家の良さを残し新たなスポットとして生まれ変わった「ennnoieミドリバシ」ぜひ行ってみてください!